2020/11/10 19:30

わざわざ、この文章を開いてくださって、ありがとうございます。Fucuramu Coffee Roasteryという名前で、フクラムが焙煎したコーヒー豆をたくさんの人にご利用戴いています。そんな中で、日々の物事を中心に備忘録としてここに記して、またほかの人の気づきになれば幸いです。

普段、おいしいコーヒー豆をお届けするのに悪い焙煎前のコーヒー豆を選別し、温度管理を行いながら焙煎し、さらにまた焙煎で生じた悪いコーヒー豆を取り除き、梱包してコーヒー豆の製品に仕上げています。多くの小規模ロースターは日々、この悪いお豆を取り除く作業に追われながら、他の作業をこなす日々かなぁと勝手ながら思っています。割と細かいながらのルーティーンかされた作業ですが、そんな中でもコーヒー豆を売っているけどコーヒー豆を売っていない話を綴ろうと思います。

コーヒー豆を売ってはいるけれど、それは「手段」であって、「目的」ではないよというお話です。焙煎した豆をすぐさまチェックし、悪い豆を取り除き、梱包して出荷し、データ処理をしたらハイ終わりではなく。コーヒーの本番は、お客様のところに届いてからが本番。コーヒー豆をミルで挽く人、挽いたお豆を買う人、それぞれなのだけど、それをドリップして少し蒸らしで、ふつふつと膨らんでくるコーヒードームが出来ます。この体験をお届けしたくて受注焙煎という手段でコーヒー豆を販売しています。コーヒーメーカーでコーヒーを淹れても良いし、エスプレッソにしたって良い。焙煎したての良いお豆は香りも味も見た目も堪らなく、たのしくて美味しい。お客さんに届いているのは、香りだけかもしれない。手元で淹れているハンドドリップで膨らむコーヒードームかもしれない。朝のひと時に、午後の休憩に、食後の一杯に、夜のリラックスに色々な活躍の場面がコーヒーにはあるけれど、お客さんが淹れてくれて、初めて完成するのがコーヒーかなと思います。コーヒーを淹れる体験がもっと多くの人に伝えられるよう、これからもフクラムコーヒーの体験を淹れる時間も含めてたのしいよ、リラックスできるよとゆるゆると広めていきます。

Fucuramu Coffee Roastery/五島 和樹


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